シンガポールと上海を回って何を感じたか。
外資の広告会社に入ってからも何度か出張しているが、今回はアジアを回り、いろいろと感じた。
・ネットワークは、人が作り出すもので組織が勝手にネットワークを作ってくれるものではない。
・グローバルを頂点とする人のつながりは、戦いでもあり、アピール合戦でもある。仕事のアピールもあれば、動きのアピールもある。その瞬間の見極めと瞬発力は、極めて重要。
・そこまでやりたいか、やりたくないかの自分なりの見極めもすごく大事。やるならとことんやるけど、それなりに覚悟も必要。
・いい人材というのは世界中に限りがある。世界の頂点は、すごく高いけれど、意外と見えないほどの高さでもない。それを感じて伸びることが大事。
やはり、世界の上とつながっていくことが、何よりも面白い。
今週感じたこと。
グローバルで勝ち抜くには、
たくさんの最新、成功ケースを知ってることが大事。資料をどんどんもらっていく。
同じく、情報をどのくらい持っているかが大事。どこで何が起きて、誰ができるのか。いろんなことを知っている、最近きになる、視座、これが大事。
あと、
いま、大きなブランドは、平時でもソーシャルの担当チームが毎朝データをベースにブリーフィングして、熱いトピックで乗っかるものをいくつか決めて、その日のうちにコンテンツを作って、夜には発信する、みたいなことをやっている。そういうチームが、社内に営業チームの中にいる。制作までやっちゃう。
半日以内に反応していく。
ふーん、そうなんだ。
でも、その感覚を生で知れたのは、よかった。日本でもどんどんやるべきだね。
グローバルで学んできた20のこと。
いま、なんとなく、ある講演に向けて考えていることがあります。
それは、「これまでのグローバルマーケティング業務で、自分が学んできたことは何か?」そして、「日本企業へのヒントは何か?」、ということです。
海外駐在や、アメリカ本社の人たちと仕事することで感じてきたことはこんなことです。
わかりにくいと思いますが、自分なりのメモ、ブレストをしてみます。
- グローバルでうまくいくかどうかは、要するにはマインドの問題だと思う。
- グローバルとか言ったって、所詮は人と人の関係での仕事である。
- グローバルの中では、日本はむしろ特殊である。
- どこか外国でうまく仕事できれば、あとはどこにいってもうまくできるはずだ。
- 外国で働くなら、徹底的にその国の文化を知るべきだ。知れば知るほど、現地に受け入れられる。
- アジアだろうが、欧米だろうが、常に自分が学ぶ姿勢を持つことが大事だ。
- 一方で、常に日本のことを外国の人に客観的に解説できるようにしておかないとならない。
- 世界には、優秀な奴がたくさんいる。国境を問わず、そういう人と付き合い、仕事して、刺激された方がいい。
- ニュースは、自国のメディアではないものを見た方がいい。
- 威張ってはいけないが、謙遜してもいけない。客観的に貢献する形で自分のことをアピールしないと、誰も気づいてはくれない。
- 会議で、発言することは、貢献することだ。価値を出すことだ。
- 海外生活では、日本人以外とたくさん付き合うべきだ。居心地の良い方に流れてはいけない。
- 現地の人のハートをつかむのは、難しいことではない。
- ちょっとした挨拶の機会を無駄にしない。
- グローバルに楯突かない。建設的にどう進めるかがキモだ。
- ヒエラルキーをしっかり意識する。ビジネスは、友だちゲームではないから。
- 絶対に95%の誰もが陥るグローバルコミュニケーションの罠がある。
まだあるから、後で追記したり、順序を整理したいけど。
なんか、こう書いていたら、別に、日本でも同じじゃん、って気がしてきた。
それは、まさに、そうなんだと思う。グローバル化は、出て行く人が変わっていくだけではなくて、日本にいる人だって大きく影響を受けることなのだから。
いまや、グローバル化と関係ない人なんか、1人もいないのかもしれない。
アジアに駐在して学べること
アジアに駐在して学べることってなんだろう。僕も、7年間アジアに駐在したけど、そこで学んだものはなんだろう?
いくつかあると思う。
現地の会社で、日本よりも責任のある立場で仕事ができること。成長市場でダイナミックな体験ができること。全くよくわからない現地の社員と働くことで、自分の思っていた当たり前が当たり前ではなくて価値観や文化の違いというものに直面すること。日本という国や市場について、より客観的な視点が得られること。欧米とはまた違う、これから伸びるアジアの価値観が学べること。
その中で、僕が一番学んだことといえば。。。
後で追記します!
グローバル本社と戦う人たち
グローバル業務に従事していると、必ず見かけるのは、グローバル本社と戦う人たち。それは、いい意味でも、悪い意味でもあったりするのだが、最近は、むやみに戦いすぎるのもどうなのか、とも思う。
グローバルがやろうという方向に、ハナから否定的で、日本は特殊だから、日本のやり方でやらないと絶対にうまくいかない、という。
確かにそれは嘘ではなくて、真理でもあるんだけど、グローバルには、グローバルでの見えてる視点があるんだよね。
だから、そのあたりの狙いや意図をもう少ししったうえで、さらに日本でうまくいくための方策を考えないとならないのがローカルの役目だと思う。
戦うにしても、もっと高いレベルでの戦いが求められているのだと思う。
グローバルマーケティングにおける日本企業の弱み?
グローバルマーケティングについて欧米人の上司と話していて、彼がいつもいうのは、日本企業は、欧米の企業とはマーケティングの考え方がまるで違うということ。
彼のポイントを簡単に言うと、日本は、ものづくりでいいものを作るクラフトマンシップという考えが根底にある。欧米特にアメリカでは、セールスマンシップが一番大事なこととされている。なので、どちらがいいということではなく、アプローチが全然違っている。
そういう意味では、アプローチの違いなだけで、どちらがということもないのだが、フォーチュン500企業から、日本企業が減少しているのには、セールスマンシップ的なマーケティング力の欠如と関係した理由があるのかもしれない。マーケティングが、アピールが下手なんです、という単純な話ではないですね。
日本企業が真のグローバルで勝ち抜けていない理由は、他にも韓国企業のように退路をたった真剣な取り組みとかが足りないなど、スピードを持った経営判断ができていないなど、色んな要因があって、きっとマーケティング力の欠如だけではないのですが、この辺りは一つ深く掘っていきたいです。